Short Short 劇場
<<斬魔大聖デモンベイン>>
第13幕
『掘る?』
デモンベインに迫る、破壊ロボの巨大ドリル。
必死にかわし続ける九郎の耳に、ドクター・ウエストの高笑いが響いた。
「えりゃ〜っはっはっは! この吾輩のドリルで、掘って、掘って、掘りまくってやるのであ〜る!」
「掘るって言うな! 男に言われると、スッゲェ嫌な響きだ!!」
「何がだ?」
何気なく呟いたアルの言葉に、九郎、ウェスト、共に硬直する。
「あ、いや…その……」
「き、き、気にすることはないのである……」
「そ、そうそう。アルが気にする事じゃ…」
「なんだ、汝等……何を言っておる?」
首を傾げて見つめてくるアルの姿に、九郎の足下には汗がダラダラと……
「ほんとに、何が言いたいんでしょう?」
同時刻、司令室。
そこでも同じように首を傾げる瑠璃の姿が。
「ウィンフィールド、彼らは何を言っているのです?」
「は、あ、い、いや……お嬢様、それは聞かない方が宜しいかと……」
「何故です?」
「な、何故と言われましても……」
「……? 掘るって言う言葉に何かおかしな所でもあるのですか?」
「お、お嬢様!?」
瑠璃の言葉に、思わず顔が赤くなるウィンフィールド。
「うっわぁ、お嬢様ってば、過激ですぅ〜♪」
「知らんっちゅ〜のは、恐ろしいもんやなぁ…」
「不潔……」
その様子に、三者三様の反応を見せるメイド達。
「だから、いったいどういう事なのだ、九郎! 男が掘ったら何がおかしいのだ!?」
「ウィンフィールド! いい加減に答えなさい! ……ああ、もう! 大十字さん!」
「は、はいっ!?」
「いったい、何が言いたいのです!? 掘るとか掘られるとか、いったい何だと言うのです!?」
「い、いや、だ、だから………」
「九郎!!」
「大十字さん!!」
両方からの攻めに、ついに九郎は我慢の限界を越えた。
「だああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ! 掘るって言うなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
その日、いつの間にやらウェストの姿は消え、九郎、アル、瑠璃の声がデモンベインのスピーカーを通して、アーカムシティー全土に響き渡るのだった……
後日、事実を知った瑠璃は……
「わ、私……もうお嫁に行けませんわ……しくしく……」
と、三日の間、部屋に閉じこもり、アルは…
「何でさっさと言わないか、このうつけがぁぁぁぁぁぁッ!!」
真っ赤になって九郎に八つ当たりを繰り返す。
「なんで俺がこんな目にぃぃぃぃぃ……」
結局、いつものようにお星様になる九郎だった……